「ドリルを売るには『穴』を売れ。『クリップ』を売るには『紙の束』を売れ。
先日、文具店で「メモ帳」と「ふせん」の情報を収集していましたら、本品が目に留まりました。写真のようにクリップでマッチ箱サイズの紙の束をつまんで止めたものを沢山、上品な籐 かごに入れてディスプレイされています。
「あっ、おもしろいメモ帳だなぁ。」と思って手に取ったのですが、置かれている場所からして、どうも、商品はクリップのようです。はだかで商品タグも何もついてなくて、紙片に直接『¥70』とスタンプされているところを見ると、お店でセットされたようです。
分解するとこういうことですね。紙は一般的なクリーム色の色上質紙で特別な付加価値はないように見えます。
売りたかったのはこちらの『クリップ』と思われます。
少し変わった形状のクリップで、正式名称を知りたかったので、グーグルで「画像検索」したのですが、なんと同様のものが見当たりませんでした。
とてもレアなアイテムの可能性もありますがどうでしょうか。
形状もなかなかよく練られていて機能としては充分です。
現在一般化している機構のダブルクリップが市場を席巻する以前はこちらの機構のものがたくさん流通していたのかもしれません。
有名なマーケティングの言葉に「顧客はドリルがほしいのではなく『穴』がほしいのだ。」というものがあります。意味合いはかなり異なりますが、商品はどうやったら売れるのかという設問のひとつのヒントではあるとおもいます。