静岡県立美術館の企画展「熊谷守一 いのちを見つめて」へ行ってきました。

芸術の秋になりましたので、雑誌の表紙などでよく見かけた熊谷守一さんの企画展を拝見しに、静岡県立美術館へ行ってきました。

静岡県立美術館:企画展「熊谷守一 いのちを見つめて」サインボード

熊谷守一さんは「モリカズ様式」と呼ばれる独特のスタイルを確立して、身近な草花や虫などを描いています。以前は婦人雑誌の表紙などを手がけられていて、よく書店などで見かけました。

静岡県立美術館:企画展「熊谷守一 いのちを見つめて」チケット

チケットやリーフレットに紹介されている『きんけい鳥』という作品にも、その特徴が良く表れています。写真では分りずらいかもしれませんが、はっきりとした輪郭線を描き入れているんですね。よく絵画について抽象的とか具象的などと便宜上カテゴライズすることがありますが、彼はどちらに属するのでしょう。様々な作品を見ていると、彼には本当にそう見えていたのかもしれないと思えてきました。輪郭についてもそう思います。

静岡県立美術館:企画展「熊谷守一 いのちを見つめて」リーフレット

さて、会場内でまさにリーフレットに紹介されている『きんけい鳥』という作品を見たのですが、実物はやはり色の鮮やかさが全く違います。筆遣いなども印刷物では再現することはとても困難です。色そのものも実物は油絵具独特の長い歴史と文化を感じる説得力のある色彩です。
また、会場内にあったリーフレットを手に取って、実物と比較してみますと、かなり差のある色もあります。鳥の背中の黄色に見える部分は私には寧ろオレンジに近く見えました。頭の部分とは異なる色で表現されていました。これは、オフセット印刷のカラー印刷用のプロセスインキの色域によるものではないでしょうか。やはり、絵画は出来ることなら実物を鑑賞したいものですね。必ずと言っていいほど新たな発見があるものです。

静岡県立美術館:企画展「熊谷守一 いのちを見つめて」美術館全景

9月になって、空気中から水分が抜け、すっかり秋の空です。