「リクエストを頂きましたので、以前のブログに掲載したコンテンツを再編集してご紹介いたします。」
静岡県立美術館の『草間彌生:永遠の永遠の永遠』に行って参りました。
草間彌生さんについては今更ご紹介するまでもありません。
半世紀以上にわたって世界的に活躍する前衛芸術家で、水玉や網目の作品が特に有名です。
私は携帯電話のキャンペーンで、ピンクのボディーに白い水玉模様を配した、愛くるしい犬のオブジェを見て、作品と作者が一致したレベルの知識しかありませんでした。
したがって、今回の展示会で初めて、草間彌生さんの長い活動について知った次第です。
最近の作品しか知らなかった私には、カラフルでコマーシャルなイメージが強かったのですが、モノクロの連作などや渡米中の作品を拝見すると、なるほど「芸術家」だなと再認識させられました。
美術館の正面玄関口付近には、草間彌生さんの代名詞になっている、レッド&ホワイトの『水玉』のオブジェ群が現れます。展示のうち、いくつかのエリアは撮影が許可されていましたので、持ち合わせていたカメラで撮影してみました。
エントランスホールには、巨大『ヤヨイちゃん』人形が。
巨大です(笑)。
足元にはコンプレッサーが二つ。
ヤヨイちゃんに命の「空気」を送り続けています。
こんな裏方さんにも、水玉のデコレーションが。
エントランスホールの緩やかな階段を登りきると、等身大と思われる草間彌生さんが出迎えてくれます。
いくつかのシリーズ作品の展示エリアを抜けると、ドアのない明るい部屋に辿り着きます。
赤い水玉模様の部屋には、食虫植物のような巨大な「ハナ」のオブジェが。
このエリアは、撮影が許可されていますので、みなさんスマホでしきりにシャッターを切っていました。
次のエリアもとても有名な巨大なオブジェが。
「かぼちゃ」に見えます。
このオブジェクトを発表するところがまさにアーティストたる所以と言えるのかもしれません。
ちゃんと草間彌生さんのサインも。
本展覧会会場の特設ショップでは、公式展覧会グッズを多数取り揃えていました。
わたしも、ひとつ購入いたしました。
ショップ内でひと際目を引く、『水玉模様』のメモブロック!
すごいインパクトです。
ピンク、イエロー、レッド、グリーン、ブルーの5色あります。
その中から、ピンク、イエローの2つを購入いたしました。
9㎝ x 9㎝ x 9㎝ 正立方体です。
一番上(表紙?)の一枚が厚めの紙で、本文のメモ用紙は一般的な厚さの上質紙のようです。また、一番上の一枚は表側が印刷面で、裏側が白地です。
本文のメモ用紙は表側がメモ面で白地、裏側がピンク柄が印刷されています!
このブロックメモは通常はNGとされる、メモ本文の絵柄がメモ用紙の側端まで印刷されています。ブロックメモに限らず出版物やパンフレットなどみな同様で、紙ハジまで印刷した内容は紙の断面にインクが薄く表出します。一般印刷物ですと紙の断面にインクの色が表出しても問題とされませんが、ブロックメモは問題になるケースが多いです。
このブロックメモの場合ですと、側面がインクの色と紙の白色が混ざった薄いピンク色や薄いイエローになります。
ただし、ここまで濃度ののったピンクにはならないでしょうから、おそらく、シルク印刷で側面にピンクのベタを新たに印刷し、更に、ブラックの水玉をシルクプリントしているのではないでしょうか。
すごいですね!
ペン穴の位置も絵柄のドットに合わせてデザインされています。拘っています!
一切の妥協がありません。
しかも、側面のブラックの水玉模様は4側面全て別柄です!
さすがアートです。
これは、おすすめします。
将来ニューヨーク近代美術館に展示されるかもしれませんよ。

