尚雅堂さんの『和綴じメモ』のご紹介です。とても歴史のある「和綴じ本」の製本技術を使った趣のあるメモ帳です。
和紙のような風合いの紙帯には、「ちぎれる」『和綴じメモ』「タント」とあります。
さらに「ちぎりやすいミシン目入り」「白無地」「50枚綴り」とも。
和綴じ製本はとても長い歴史があります。
東京都製本工業組合さんの『東京都製本工業組合 [製本博物館]-製本の起源と歴史』というサイトによりますと、『和綴じ本の起源は千年以上も遡り、平安時代の初め、空海が中国から招来した「三十帖策子」が、現存する最古のものです。・・・これを発展させたのが大和綴じで、糊を用いず糸でかがって、表紙の二ヶ所をひもで結ぶ形式です。・・・』
起源は千年以上も遡れるというのはすごいですね。当時の『本』は現在のものとは随分位置付けが異なりとても貴重なものだったことでしょう。
本品はとてもしっかりとした作りです。使用されている「糸」もかなり細いものですが、指で引いてみると適度な柔軟性がありながら無駄なアソビがありません。
どのような構造になっているのか外見からは判断できませんが、常にテンションが掛かっているのでしょうか。上手くできています。
東京都製本工業組合さんのサイトで説明されている『和綴じ製本』ですと「ノリを用いず・・・」と紹介されていますが、本品は背の部分を指で触れると若干ノリが付いているように感じますが如何でしょうか。
糸は写真ですと黒に見えると思いますが、実際には紺色でオレンジの表紙とバランスがとられています。素材はWebでの紹介によると麻糸のようです。
表紙には「タント」という紙が採用されています。表面に凹凸のあるとても触り心地の良い紙です。
表紙を開いてみて少し驚きました。表紙の裏側に和紙調の白い紙が貼り合わせてあるようです。丁寧な仕事をしています。
一般商業印刷出身者にはこのような発想がございません。
メモ用紙は帯に記載されている通り「白無地」「50枚綴り」
「ちぎりやすいミシン目入り」です。実際にとてもちぎりやすいです。
用紙は上質紙でしょうか。パリッとしています。
インターネット上には本品以外にも、様々な紙やサイズのアイテムを展開されていて楽しめます。
ちなみに、左開きでも右開きでも、タテ使いでもヨコ使いでも問題ありません。それも含めてメモ帳として普通に使い勝手が良いですね。
尚雅堂さんの『和綴じメモ』のご紹介でした。